2017/08/26

■ジェンダーなドラマ

『俳句』誌の「男のドラマ・女のドラマ」は、そのコーナー名からして、すごい。

ジェンダーフリー(gender neutrality)が社会テーマとして浮上している昨今、なんとも蒙昧というか、昔の一般週刊誌の埋め草的に下世話というか。

もっとも、俳句総合誌がコア読者を「70代以上・俳句歴が浅い」と設定する以上、こういう、悪い意味で「昭和」な企画もしかたがないのかも。

……と思っていたら、2017年8月号に榮猿丸さん。書き手が異性の物語を取り上げるコーナーとばかり思っていたのは間違いだった模様。同性もアリなんですね。

ナイス。

さらに9月号の小津夜景さんの引用句と文章が素晴らしい。「男のドラマ、女のドラマ」という、どうしようもなくくだらない枠組みに、乗っかるでもなく、乗っからないでもなく、絶妙なスタンス。「男のドラマ」「女のドラマ」といったくだらない枠組みを、こんなふうに無効化する手があったのですね。 

ナイス。

立ち読み、超オススメ。


0 件のコメント: