2016/07/02

【句集をつくる】第13回 芸風

地獄のミサワの女に惚れさす名言集
惚れさせ1932「さあ!支えろ!」
http://jigokuno.com/eid_60879871.html

気ままにいろいろな句をつくっているので、その、いいかげんさが反映されるような本がいい。「菅井きんの歌」も入るし、散文も入る。シリーズ名「句集をつくる」とは裏腹に、句集とは言いきれない。

一冊の本のなかで、てんでばらばら。狙いも見えない。そんな本がいいのだけれど、とはいえ、ひとりの人間が書くことだから、自分ではわからない「らしさ」のようなもの、「芸風」はどうしても出てしまうようだ。

前の句集『けむり』は、「気まま」「てんでばらばら」な句のうち、一定の雰囲気に添って選び並べたので、参考にはならないが、それでも、いろいろな感想をいただくなかで、自分では意識していない、自分ではわからない芸風・作風に、「ああ、そうなのかも」と思い当たることがたびたびあった。
ページを繰る途中、句意を考えずに読んでいることに気付いた。八上桐子ブログ「くらげのあぶく」
http://kurageabuku.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-2f16.html
数々の面映ゆく恐縮至極な感想をいただいたなかで、これは、ちょっと「理想にしたい」と思える感想。つまり、読者の貴重な時間を、自分の句の句意などに煩わせるのは忍びない。

句の意味を考えなくてもいいもの。それを基本に、いろいろ、てんでばらばらに、ちょっと良い言い方をすれば融通無碍に、句その他が並んでいる本。指針や方向性はだいじです。実現はできなくても、実現に向かう、その気持ちがだいじ。

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